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相続手続きを放置したまま次の相続が発生した場合

最初の相続手続きを終えないまま、次の相続が発生してしまうケースも少なくありません。

「名義変更をしないまま親が亡くなり、その後に子も亡くなった」

「相続登記を放置しているうちに、さらに相続が重なった」

このような状況になると、相続関係は一気に複雑になります。

ここでは、相続手続きを放置したまま次の相続が発生した場合に、何が起こるのか、どのような問題が生じるのかを説明します。

1.相続が連続すると何が起こるのか

相続手続きを行わないまま次の相続が発生すると、未処理の相続と新たな相続が重なった状態になります。

たとえば、祖父が亡くなり、その相続手続きをしないまま父が亡くなった場合、祖父の相続と父の相続を同時に整理する必要が生じます。

この場合、関係する相続人の範囲が広がり、誰がどの権利を引き継ぐのかを一から整理し直さなければなりません。

2.相続人の数が一気に増えるリスク

相続が重なると、相続人の数が急激に増えることがあります。

最初の相続では数人だった相続人が、次の相続によって、その相続人の配偶者や子も関係者となり、結果として十人以上が関わるケースも珍しくありません。

相続人が増えれば増えるほど、連絡調整や合意形成は難しくなり、手続きが進まなくなる可能性が高まります。

3.遺産分割協議が極めて困難になる

相続手続きでは、遺言書がない場合、相続人全員による遺産分割協議が必要となります。

相続が一度であればまだしも、複数の相続が未処理のまま重なっている場合、どの時点の財産を、どの相続人で分けるのかを整理するだけでも大きな負担になります。

関係者の一部が協議に応じない場合、手続きが長期間にわたって停滞することもあります。

4.不動産の名義が複雑化する問題

不動産が含まれている場合、問題はさらに深刻になります。

相続登記をしないまま次の相続が発生すると、登記簿上の名義が何世代も前のままになってしまうことがあります。

この状態では、不動産の売却や担保設定は事実上不可能です。

名義を整理するためには、過去の相続関係をすべて解きほぐす必要があります。

5.問題を先送りすることの危険性

相続手続きを放置しても、問題が自然に解決することはありません。

むしろ、時間が経つほど相続関係は複雑になり、関係者が増え、資料の収集も難しくなります。

結果として、

「もっと早く手続きをしておけばよかった」

と感じるケースが非常に多く見られます。

まとめ

相続手続きを放置したまま次の相続が発生すると、相続関係は一気に複雑化し、解決までに多大な時間と労力を要することになります。

特に不動産が含まれている場合には、名義整理が困難となり、次の世代にまで問題を残してしまうことがあります。

相続は、発生したときに整理することが何より重要です。

未処理の相続がある場合には、早めに全体像を整理し、一つずつ解決していくことが、将来の負担を軽くすることにつながります。

放置してしまっているな、という相続の案件がある場合でもまずはお気軽にご相談ください。

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著者 司法書士 早瀬 和海
日吉司法書士事務所
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