遺言書に書いてはいけない内容とは?
遺言書は自分の意思を相続に反映させるための重要な文書です。
しかし、「何を書いても自由に決められる」と誤解されていることも少なくありません。
実際には、遺言書に書いても法的な効力を持たない内容や、かえって相続トラブルの原因になってしまう内容もあります。
ここでは、遺言書に書いたとしても法的に効力を持たない、またはその可能性がある内容について整理します。
1.法律上実現できない内容
遺言書であっても、法律に反する内容を実現することはできません。
たとえば、特定の相続人から相続権そのものを完全に奪う内容や、法律上認められていない条件を付す内容は、効力が否定される可能性があります。
遺言書は、法律の枠内でのみ効力を持つ文書である点を理解しておく必要があります。
2.遺留分を無視した内容
相続人の中には、法律で最低限保障された取り分である遺留分を持つ人がいます。
遺言書で特定の相続人にすべての財産を相続させると定めた場合でも、遺留分を持つ相続人から請求があれば、その部分については修正が生じます。
遺留分を完全に無視した内容を書いてしまうと、相続開始後に紛争が生じる原因になりやすい点に注意が必要です。
3.身分行為を強制する内容
遺言書で、結婚や離婚、養子縁組などの身分行為を強制することはできません。
「結婚しなければ相続させない」
「離婚を条件に財産を与える」
といった内容は、原則として法的な効力を持ちません。
遺言書を書いた本人の意思として書くこと自体はできますが、相続手続きにおいて強制力を持たせることはできない点に注意が必要です。
4.内容が曖昧で解釈が分かれる表現
相続の指定部分については、曖昧な表現は避ける必要があります。
「家は任せる」「自由に使ってほしい」「仲良く分けてほしい」
といった表現では、誰が何を取得するのかが明確になりません。
解釈が分かれる内容は、結果として遺言書があっても遺産分割協議が必要となり、遺言書を書く意味が薄れてしまいます。
5.実現方法が不明確な内容
遺言書に、実現方法が不明確な指示を書いてしまうケースも見られます。
たとえば、特定の財産を売却して分配するよう指示しているものの、誰が売却手続きを行うのかが定められていない場合などです。
誰が何をするのかが分からない内容は、相続手続きを停滞させる原因になります。
まとめ
遺言書は、その内容を完全に自由に書けるものではありません。
法律に反する内容や、遺留分を無視した内容、身分行為を強制する内容、曖昧で解釈が分かれる表現などは、相続トラブルの原因になりやすいポイントです。
遺言書は、自身の気持ちを財産の分配方法としてあらわす文書であると同時に、相続手続きを円滑に進めるための、ご家族の方のためのものでもあります。
自分の意思を確実に実現し、ご家族の負担を減らすためには、書いてよいことと、書いてはいけないことを整理したうえで作成することが大切です。
ちなみに…
遺言書の「付言事項」という箇所には、ご家族などの遺言書を読むかたへのメッセージを残すことができます。
様々な遺言書を読ませていただいた、わたくし個人としましては、毎度グッとくるものがあるのがこの付言事項であります。
法的に有効な遺言を書くことはしっかり意識しつつ、付言事項で最後のメッセージを伝えていただくお手伝いが出来ましたら幸いです。
遺言書作成、生前贈与、家族信託、成年後見、死後事務委任契約などの生前対策・終活から、不動産の名義変更(相続登記)、預貯金・株式・保険等の相続手続き、相続放棄などの相続発生後の手続きまで。
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