親が認知症になる前にできる法的対策とは
高齢の親がいる場合、将来の認知症について漠然とした不安を感じている方が多くいらっしゃるように思います。
判断能力が低下してからでは、取りえる法的な対策が限られてしまう場面が多くあります。
ここでは、親が元気なうちに検討しておきたい法的な対策について説明します。
1.認知症になると何が問題になるのか
認知症などにより判断能力が低下すると、法律上有効な契約行為ができなくなります。
その結果、預貯金の解約や不動産の売却、各種契約の見直しができず、財産が事実上凍結された状態になることがあります。
家族であっても、本人に代わって自由に財産を管理したり処分したりすることはできません。
この点を理解せず、事前の備えをしていなかったために、後から困るケースは少なくありません。
2.事前に対策を考える重要性
認知症への対策は、判断能力が十分にあるうちでなければ選択できないものが多くあります。
一度判断能力が失われてしまうと、本人の意思を法的に反映させることが難しくなります。
そのため、将来の不安が現実になる前に、どのような備えができるのかを考えておくことが重要です。
これは本人のためだけでなく、家族の負担を軽減することにもつながります。
3.任意後見制度という選択肢
任意後見制度は、将来判断能力が低下した場合に備えて、あらかじめ信頼できる人を後見人として決めておく制度です。
本人が元気なうちに契約を結ぶことで、判断能力が低下した後に、契約内容に従って財産管理や生活支援が行われます。
本人の意思を事前に反映できる点が、大きな特徴です。
4.家族信託による財産管理
家族信託は、財産の管理や処分を家族に託す仕組みです。
不動産や預貯金などを対象に、誰がどのように管理し、将来どのように承継させるかを決めることができます。
認知症になっても、信託契約に基づいて財産の管理・処分が可能となるため、柔軟な対応ができる点が特徴です。
一方で、制度の設計には専門的な検討が必須となります。
5.遺言書との組み合わせ
認知症対策を考える際には、遺言書との組み合わせも重要です。
任意後見や家族信託は、主に生前の財産管理を目的とする制度ですが、遺言書は亡くなった後の財産承継を定めるものです。
遺言書の作成は認知症になってからでは遅く、せっかく作成した遺言書が無効となってしまうことがあります。
まとめ
親が認知症になる前にできる法的対策は、一つではありません。
任意後見、家族信託、遺言書など、それぞれの制度には特徴と役割があります。
重要なのは、判断能力があるうちに、本人の意思を確認しながら準備を進めることです。
将来の不安を感じたときこそ、一度立ち止まって対策を考えるタイミングといえるでしょう。
日吉司法書士事務所では、具体的にどの制度を利用するかを決定する前の状態でも、もちろんご相談を承っております。
遺言書作成、生前贈与、家族信託、成年後見、死後事務委任契約などの生前対策・終活から、不動産の名義変更(相続登記)、預貯金・株式・保険等の相続手続き、相続放棄などの相続発生後の手続きまで。
ご相談は日吉司法書士事務所(横浜市港北区「日吉駅」徒歩3分)にお任せください。
初回相談60分無料。出張・オンライン相談歓迎。土日祝・夜間相談可能です。
日吉司法書士事務所のホームページはこちら
些細なことでも遠慮なくご相談ください
- 初回相談
60分無料 - 訪問・オンライン
相談歓迎 - 土日祝・夜間相談
(要予約)







