相続登記は自分でやるべきか、司法書士に任せるべきか
「相続登記は司法書士に頼むと高いらしいし、自分でやってみよう」と考える方は少なくありません。
ところが実際には、戸籍集めの段階で止まってしまったり、平日に役所へ行けず有休が増えていったりして、途中で断念するケースも多いです。
ここでは、相続登記を自分で進める場合と司法書士に依頼する場合の違いを、費用と時間の両面から整理します。
相続登記の費用は「実費」と「報酬」に分かれる
まず知っておきたいのは、相続登記の費用は大きく二つに分かれることです。
一つは、誰が手続きをしても必ず発生する実費。
もう一つは、専門家に依頼した場合に発生する司法書士報酬です。
自分でやればすべてが安くなる、というわけではありません。
つまり、節約できる部分と節約できない部分があるということです。
自分でやっても避けられない「実費」
相続登記では、代表的に次のような実費がかかります。
・不動産の調査費用(登記簿を取得したりする費用です)
・戸籍等の必要書類の取得費用
・登録免許税
特に大きいのが登録免許税です。
登録免許税は、不動産の固定資産評価額に一定の税率を掛けて計算されます。(例えば相続による所有権移転の場合は1000分の4が税率です。)
これは自分で申請しても、司法書士に依頼しても、必ず発生します。
「自分でやれば登録免許税まで安くなる」という理解は誤解になりやすいところです。
自分でやって節約できるのは「司法書士報酬」だけ
自分で申請する場合に節約できるのは、基本的に司法書士報酬の部分です。
そのため、相続登記の見積りを見て「10万円は高いなあ」と感じて、ご自身で登記をしたとしても、実際に節約の対象になっているのは報酬部分だけ、ということになります。
さらに、報酬は単なる作業代ではありません。
必要書類の整理、登記原因の組み立て、申請書作成、補正対応などを含めて、ミスなく完了させるための対価です。
ここを自力で担う場合、想定以上に時間と労力がかかることがあります。
時間もコスト
相続登記を自分で進めるときに壁になりやすいのが、平日に動く必要がある点です。
役所での戸籍収集、法務局での相談や申請など、平日対応が中心になります。
仕事をしている方の場合、有休を使って対応することになり、これが積み重なると負担が大きくなります。
費用を節約するために始めたはずが、
有休がどんどん減っていく
気力が削られる
手続きが止まる
という状況になると、結果的に遠回りになってしまうこともあります。
まとめ
相続登記は、自分で進めることも可能です。
ただし、費用のうち実費は基本的に変わらず、節約できるのは司法書士報酬の部分が中心です。
一方で、相続登記は平日の動きや書類の整理に時間がかかりやすく、途中で止まってしまうケースも少なくありません。
自分でやるか、任せるかは、どちらが正解という話ではなく、状況で決めるべきものです。
費用だけでなく、手続きに要する時間と負担も含めて比較したうえで、納得した方法を選ぶことが大切だと私は考えます。
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